ECサイト開業前の準備としてやっておくべきことについてご紹介します。
どのようなユーザーが自社サイトを利用するのか、まずはペルソナと呼ばれる人物像を設定して考えてみましょう。ペルソナが想定できれば、自ずとサイトのデザインも決まってきます。

ペルソナを設定する

ECサイトを開業するなら、まずはユーザーのペルソナを設定します。自社サイトの方向性を定めるために欠かせない、ペルソナについて基本的な情報をお伝えします。

ペルソナとは

そもそもマーケティングにおける「ペルソナ」とは、顧客の人物像を意味します。どのようなユーザーが自社サイトを利用するのかは、実際にECサイトを開業するまでは分かりません。
しかし、あらかじめターゲットとなる人物像を定めておかなければ、サイトで取り扱う商材やサイトのデザインなど、あらゆることが決めにくくなってしまうでしょう。
このような場合、サイト開業の準備段階でペルソナを設定しておくと、サイトの方向性が定まりやすくなります。自社サイトを利用するユーザーの人物像についてより具体的に設定し、その人物にとって利用しやすいサイト作りをしましょう。

ペルソナを設定する際の注意点

ペルソナを設定する際には、事前のリサーチが不可欠です。ユーザーへの意識調査を通して、適切な人物像をブラッシュアップしていきましょう。
ペルソナの設定を誤ってしまうと、ニーズとは異なる的外れな方向へ向かってしまうおそれがあります。このようなミスマッチを防ぐためにも、ペルソナの設定は実際の調査をもとに、慎重に行ってください。

ペルソナのプロフィールについて

ペルソナは、具体的であればあるほど、ターゲットを絞りやすくなります。たとえば、化粧品を取り扱うサイトのユーザーとして「20代女性」というプロフィールを挙げたとします。ところが、これだけではユーザーの人物像はまったく浮かび上がってこないでしょう。
そこで今度は「デート中に彼氏から顔のニキビを指摘されて落ち込んでいる23歳の女子大学生」と具体性を高めてみます。すると、彼女がどのようなニーズを持っている人物であるのか、そして自社サイトで彼女にどのように訴えていくべきかが見えてきます。
ペルソナのプロフィールを設定するなら、年齢・性別・職業・学歴・年収・恋人の有無・子どもの有無・好きなブランド・好きな食べ物・憧れの芸能人・現在の悩み――他にも多彩な項目から人物像を築き上げていきます。

ペルソナの一例

実際に、ECサイトとそれに対するペルソナの一例を考えてみましょう。

初心者向けのゴルフショップの場合

22歳、大手企業に入社したばかりの新入社員の男性。
先輩社員からの誘いでゴルフに興味を持っているが、これまでにゴルフをしたことがない。初心者でも使いやすい、かつ新入社員の給料でも金額的に無理なく購入できるゴルフグッズを探している。

アンチエイジング化粧品を販売するショップの場合

2人の子どもが成長して生活がやっと落ち着いてきた、45歳専業主婦の女性。
それまで子育てに追われてスキンケアに力を入れられずにいたが、ふたたび美容に興味を持てるようになった。家事と子育ての合間にできる、手軽なアンチエイジングの方法を知りたがっている。

健康食品を販売するショップの場合

年収300万円で仕事が大好きな32歳の独身女性。
毎晩21時まで残業している。多忙なために自炊ができず、日々の野菜不足を実感している。肌荒れを改善するためにビタミンを摂取したい。多少高額な投資になっても構わないので、何か良い商品があればと考えている。

ECサイトのデザインを作成する

ECサイトのデザインは、開業前に考えておきたいポイントのひとつです。自社サイトをしっかりとユーザーに印象付けられるデザインを心がけましょう。

ブランドイメージに合ったデザインを

自社サイトのデザインは、利用するユーザーのニーズに合ったものにしましょう。
たとえば、美白化粧品を販売するサイトのデザインが黒を基調としたものであったら、どこか魅力に欠ける印象になります。また、クールなメンズファッションのサイトなのに可愛らしいフォントを利用すると、ユーザーの目指したいイメージとかけ離れてしまうでしょう。
自社のブランドイメージに合ったデザインを選ぶと、このような齟齬を防げます。

使いやすさを重視すること

いくらスタイリッシュなサイトであっても、肝心のショッピングをしにくいのでは、ユーザーのストレスが溜まってしまいます。
ECサイトのデザインは、あくまで使いやすさを重視しましょう。サイトのどこのページに何があるのか想像しやすく、サイトの色合いが誰にでも見やすいものであると、買い物がしやすくなります。

サイトのデザインを外注してもOK

サイトのデザインは、外注することもできます。アウトソーシング先に綿密に希望を伝えて、イメージ通りの仕上がりに近づけるようにしましょう。
なるべく運営者が自由にデザインしたいところですが、専門の業者に依頼することで、より一般的に受け入れやすいデザインにすることも可能です。

まとめ

今回は、ECサイトの開業前に準備しておきたいペルソナとサイトのデザインについてお伝えしました。
運営の前に必要となる2つのポイントを押さえて、無事に自社サイトの立ち上げができるといいですね。