ECサイト運営に欠かせないのが、ショップの大切な在庫をどのように管理するかという点です。
効率良く、品質を損ねない商品管理の方法を知っておくことは、スムーズなサイト運営のために不可欠です。
今回は、そんなECサイト運営者が知っておくべき商品管理のノウハウについてお伝えします。

どうして商品管理が重要なのか

ECサイト運営において商品管理が重要な理由は、そもそも在庫がショップにとっての資産であるからです。
在庫数を逐一正確に把握しておけば、それに合わせて無駄のない販売ができるようになります。
逆に曖昧な商品管理をすると、仕入れの数を見誤ったり商品を販売する機会を失ったり、大切な資産を腐らせてしまうことにもつながりかねません。
最小限の在庫をいかに効率よく販売していくか。スマートな商品管理が、ECサイト運営を根本から支えます。

商品管理における3つの業務

ECサイトの商品管理では、大きく分けて3つの業務があります。それぞれの内容について、基本を押さえておきましょう。

在庫管理

在庫管理とは、ECサイトで販売する商品を多すぎず少なすぎず、常に適切な状態に保つことです。
在庫が少なすぎると、せっかくの販売の機会を逃してしまうおそれがあります。
その一方で、在庫が多すぎると管理のためのコストがかかり、損失を引き起こしてしまうのです。
このような偏りをなくしてバランスを取るためにも、在庫は最小限にとどめるとともに、最適な数を見極める必要があります。

仕入管理

在庫管理をするために欠かせないのが、仕入管理です。
どれくらいの金額で、どれくらいの個数を仕入れるのか――そのために必要な予算を見積もります。
また、仕入先を見つけるのも仕入管理のひとつです。これまでのショップの実績を見つめながら、商品を無駄なく必要なだけ仕入れしましょう。

情報管理

ECサイトで取り扱っている商品について、基本的な情報を管理します。
商品の名前から価格・型番まで、必要な情報をストックしておきましょう。
商品が次々と入れ替わるECサイト運営において、正確な情報管理は意外にも重要な業務です。
大切な在庫を眠らせたままにしておかないためにも、徹底的な情報管理を行いましょう。

商品管理におけるケース別の対処法

ECサイトの商品管理で考えられる、さまざまなケースへの対処法についてご紹介します。
よくある事態に備えて、対応の方法を理解しておきましょう。

仕入はどれくらいすればいいの？

在庫の数を常に適切に保つためには、商品の需要を予測する必要があります。
商品にどれくらい需要があり、ある期間でどれくらい在庫が売れていくのかを計算しながら仕入れしましょう。
まずは1日の平均販売個数を割り出し、さらに商品を仕入れた場合にどれくらいで到着するのかを考えます。
1日の平均個数に到着までの日数を掛けた数が、最低限の在庫数ということになります。この数を大きく上回ったり下回ったりしないように、商品管理をしていきましょう。

もしも不良品や返品があったら

ECサイトで商品を販売していると、必ず不良品や返品・交換の要望が出てきます。
こういった在庫数に影響を及ぼすケースが生じた場合にも、逐一正確な数を把握しておくようにしましょう。
イレギュラーなケースにおいて在庫の数を正確に把握していなければ、後々に原因不明の誤差が生じてしまうことがあります。
不良品や返品を始めとした万が一の事態でも、在庫については正確に記録しておくようにしましょう。

いつまで経っても売れない商品がある

一定のペースで売れていく商品がある一方で、いつまで経っても売れない商品があります。
このような商品の在庫を抱え続けることは、ECサイト運営者にとって損失となるため、なるべく早く在庫を手放す工夫が必要です。
たとえば、キャンペーン価格で販売したり、ポイントなどの特典をつけたり、すみやかに在庫を処分するための手を打ちましょう。
“不要在庫”は、利益を生まずに管理コストがかかります。できるだけ早いうちに不要在庫であるかどうかの判断を下して、損失を抑えるようにしましょう。

商品管理のために利用できる便利なサービス

商品管理の効率アップをはかるための、さまざまなサービスをご紹介します。
商品管理の手間を省くために、必要があれば利用してみましょう。

商品管理用のソフト

色違いやサイズ違いの商品を多く取り扱っているECサイトでは、商品の種類が多いために、管理に手間取ってしまうことがあります。
そんな時は、商品管理のための専用ソフトを使うと便利です。
膨大な商品データを扱いやすくなるとともに、色違いやサイズ違いなどの詳細な違いも効率よく整理できます。
こういったソフトを利用するためには、当然ながら金銭的コストが発生します。
したがって、なるべくショップのニーズに適した価格帯のソフトを見つけるとともに、出来る限り管理コストを下げられるといいですね。

商品管理のアウトソーシングサービス

商品管理のために必要な作業をアウトソーシングします。金銭的なコストがかかるものの、商品管理を専門とした業者に依頼するため、効率アップをはかるのに便利な方法です。
また、商品画像の撮影や加工を代行してもらえるサービスもあります。商品の魅力的な写真が撮れなくてお困りの際に利用してもいいでしょう。

今回はECサイトの商品管理についてお伝えしました。
商品管理は、ショップ運営における重要な業務のひとつです。適切な仕入や在庫管理によって、より効率よく稼げるECサイトを目指しましょう。