ECサイトを始めるためには、事前の準備が大切です。
必要な情報を整理し、用意を早め早めに終わらせておけば、開店時に慌てることもありません。
そこで今回は、これからECサイトをはじめようとお考えの事業者様向けに、知っておきたい7つのポイントをご紹介します。
サイトオープンまでの流れに沿って記載していますので、ぜひ上から順に読んでみてください。
ポイント1:サイト名決定(ネーミング)
何はともあれ、まずはサイトのネーミングです。ポイントとしては、人の記憶に残りやすく、シンプルであること。
もちろん、簡単に思いつくものではありませんので、仮決定でも問題ありません。
コンセプト等を煮詰めてから考え直すのもおすすめです。
ただし、事前にサイト名が決まっていると、そのテーマに向けてチームが一丸となれるので、できれば早めに決めておくとよいでしょう。
ちなみに、ドメイン(.comや.jpなど)が取得済みになっていないか? 商標登録や、類似名のサイトがないか?
といった部分も後々関わってくるので、事前にチェックし、重複していて登録できない・・・という事態を回避するようにしてください。
ポイント2:目標・ミッションの決定
どうしてECサイトを作成するのか? ということを考えた時、考えるべきは「利益」です。
利益追求はビジネスの基本ですので、それを目標に掲げるのは当然でしょう。
そして、その達成のために「自社ECサイトをどのように運営していくのか?」という点について、
開店前にじっくりと議論を行う必要があります。
同時に、ECサイトのミッションについても決定しましょう。
この点がしっかりと決められていないと、後々方向性を見失い、何をしたいサイトなのかが、分からなくなってしまう可能性があります。
たとえば女性アパレルのサイトであれば「30代の女性が自分らしい生き方を創造できる服の提案」といったように、
どんな価値を提供したいのかをはっきりさせてください。
ただし、目標とミッションを確定するためには、確かなターゲット像を絞り込んでおく必要があります。
「誰に届けたいのか?」、「どのように売るのか?」などは、ぼんやりとしがちな部分ですが、
この軸を明確にし、ブレのないようにすることが、成功へのカギです。
ポイント3:運営者の任命
ECサイトの運営を行うには、人材を適材適所にアサインすることが求められます。
一般的には、「経営・企画」「仕入れ・マーケティング・運用」「受注・お客様対応」「物流」「経理・人事・総務」「法務・監査」といった役割に分けられます。とは言え、いきなり任命されてすぐにできる人も稀です。
この場合、教育期間を設けるか、外部から人材を調達するかなどの方法が考えられます。
どんな規模であっても忘れてはいけないのは「一人ではできない」ということ。
上記で挙げたとおり、ひとつのECサイトを回すのにはさまざまな部門が必要になります。
ある程度は兼任できるかもしれませんが、一人がすべてを担うのは無理があると言わざるを得ません。
末永く運営を続けていきたいのであれば、こうした組織づくりにも目を向けるべきです。
ポイント4:初期費用・費用の計算
具体的な数字については明言が難しいのですが、どのような項目の費用がECサイト立ち上げ時に必要になるのか、見ていきましょう。
・ECシステム
・サーバー
・受注管理システム
・サイトデザイン
・サイトコーディング
・コールセンター
・物流
・撮影
ひとつのサイトをオープンするだけでも、上記のようなサービスを手配しなくてはなりません。
これに加えて、自社の人件費も当然必要になります。
さらに、サイト運営をしていくにつれて規模が拡大すると、さまざまな業務をアウトソースする場面も出てきます。
たとえば、商品登録やメルマガ作成・配信、サイトや広告の分析などです。
ポイント5:ワイヤーフレームと運用フロー
ECサイトの大枠の内容が決定したら、より具体的な内容について考えていきます。
まずはワイヤーフレームの作成です。これは、サイトのトップやカテゴリ、商品ページ、FAQなど、「どのようなページを、
どのような階層に設置するのか?」といった設計のことです。
パソコン用はもちろん、近年ではスマホに最適化されたワイヤーフレームの作成もポイントになっています
ワイヤーフレームの作成と同時に進めておきたいのが運用フローです。
「更新の頻度は?」、「撮影場所の手配は?」、「物流における棚卸しや返品は?」といった細かい流れを事前に決定し、まとめておきましょう。
ポイント6:スケジュールの策定
ここまで駒を進めたのなら、あとは具体的なスケジュールを決定するのみです。
システム関連の連携やECサイト制作の発注、運用テストなど、具体的な事項を並べ、滞りなく進むよう計画を立てましょう。
また、立ち上がり前後のスケジュールについても詰めておくのが大切です。
事前会員登録キャンペーンなどの計画や、LP制作や広告の手配なども順次進めなくてはなりません。
非常に忙しくなりますので、スケジュールを適宜見直しながら、柔軟に対応できる体制を整えましょう。
ポイント7:決済審査
ECサイトの多くは決済代行会社との連携により、クレジットカード支払い等のシステムを導入しています。
申込みからおよそ1~2カ月程度はかかると見込まれるので、早めに会社の選定等を行ってください。
ちなみに、クレジットカード以外の決済手段としては「コンビニ決済」「代金引換」「ネットバンキング」「キャリア決済」「ポイント決済」などがあります。ユーザーの属性に合った支払い方法を提供できるよう、どの決済方法を導入するか、しっかり検討しましょう。